山形映画祭2005「日本で生きるということ―境界からの視線」の特集、在日の作家たち及び関連作品の中から抽出。今だからこそもう一度在日の歴史に目を向け、また日本映画史に欠かせない在日映画人の仕事、そして小川紳介の夢に思いを馳せよう。
肘折物語
1992/カラー/16mm/18分/Dir. 小川紳介
雪国
1939/モノクロ/16mm/38分/Dir. 石本統吉
YIDFF公式サイト「雪国」»
北の健兵
1943/モノクロ/35mm/19分/フィルムセンター所蔵/Dir. 井上莞
山形県のフィリピン花嫁を題材に企画、未完に終わった小川紳介のテスト的なフィルム、雪の大蔵村が撮影された『肘折物語』。在日朝鮮人シネアスト井上莞が撮影に関わった、山形県新庄を舞台としたドキュメンタリーの古典『雪国』。製作時以来恐らく東京では初上映の、井上莞演出のダイナミックな軍事演習を描く『北の健兵』を併映。

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9.18(月/祝)12:30 @ポレポレ東中野
アリランのうた オキナワからの証言
1991/カラー/ビデオ/100分
Dir. 朴壽南(パク・スナム)
「死んでいった人たちへの鎮魂であり、その魂を私たちと共に再生させること」(朴壽南)。作家朴壽南が、『もうひとつのヒロシマ アリランのうた』に続いて、沖縄戦時下の証言を中心に描いた作品。“車夫”として連行された朝鮮人男性、“慰安婦”として連行された女性たち。ラストシーンの「アリラン」の舞が印象的。新たにテロップを入れたニュー・バージョンを上映。朴壽南は、再び沖縄に向かい新作を制作中。

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9.18(月/祝)14:00+トーク(朴壽南)@ポレポレ東中野
日本のニュース パート1
1951-68/モノクロ/ビデオ/計15分/Pro. 日本映画新社
朝鮮の子
1955/モノクロ/35mm/30分/Dir. 荒井英郎 京極高英
日本の子どもたち
1960/モノクロ/16mm/54分/Dir. 青山通春
1952年の東京都教育委員会の、朝鮮人学校廃校通告に憤慨した在日の人々が制作した『朝鮮の子』。長崎の小学生と不法入国者として収容されていた韓国の子どもたちの交流を描いた児童教育映画『日本の子どもたち』。在日に関連する日本のニュースを併映。今こそ歴史を見つめよう。

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9.27(水)12:30 @ポレポレ東中野
日本のニュース パート2
1951-68/モノクロ/ビデオ/計15分/Pro. 日本映画新社
民族教育を考える
1976/モノクロ/16mm/30分/Pro. 朝鮮総聯映画製作所
日本海の歌
1964/モノクロ/16mm/60分/Dir. 山田典吾
朝鮮大学校で学ぶ学生たち、朝鮮学校へ通う子どもたちや家族の声などを綴り、異国の地で生きる朝鮮民族のあるべき姿を探った『民族教育を考える』。日朝自由往来をテーマにした日本独立映画運動推進者のひとり山田典吾が制作した『日本海の歌』。帰還運動華やかなりし頃の日本のニュースを併映。

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9.27(水)14:35 @ポレポレ東中野

主催◎シネマトリックス
共催◎山形国際ドキュメンタリー映画祭実行委員会、アテネ・フランセ文化センター、映画美学校、ポレポレ東中野
協力◎東京国立近代美術館フィルムセンター、大阪府立女性総合センター(ドーンセンター)、東北芸術工科大学東北文化研究センター

フィルム提供:
アテネ・フランセ文化センター、アリイケシンジゲート+大きい木、岩波映像、映画「戦後在日五○年史」製作委員会、川口肇、共同映画社、シグロ、疾走プロダクション、自由工房、白石洋子、鈴木志郎康、瀬戸口未来、高嶺剛、W-TV OFFICE、陳凱欣、朝鮮総聯映画製作所、全州国際映画祭、テレビマンユニオン、直井里予、日本映画新社、朴壽南、ビデオアートセンター東京、プラネット映画資料図書館、北星、松川八洲雄、松本俊夫、もう一度福祉を考え直す会・磯田充子、ヤェール・パリッシュ、山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー