12月号では、オーストラリアに生きる韓国移民2世の監督が家族と
恋愛を描く、短編2作品の上映。この2作は2001年の小川紳介賞
(アジア部門最優秀賞)を受賞し、審査員だった故佐藤真氏が絶賛
した。典型的に保守的な1世の両親に反発し家を飛び出した高校生
のメリッサ。七年間の絶縁を経た彼女が作った『夢の中で』は両親
への「優等生的」和解のラブレターだが、『愛についての実話』
と併せて初めて「コリアン」であり「オーストラリアン」でもある
作者の素顔を見せてくれる。

【YIDFF2001 小川紳介賞受賞時 審査員講評】
家族というプライベートなテーマを独自のアプローチによっ
て限りなく楽しく、しかし、その中にも移民として暮らす悲
哀をそこはかと醸し出す『夢の中で』。アジア人男性という
ステレオタイプを監督自らの恋愛劇というフィクションを通
じて刺激的に切り取った『愛についての実話』。この対照的
な2本の作品を作り上げた大いなる未来を感じさせる監督の
作家性に高く評価と賞賛を送る。
審査員:佐藤真、チャリダー・ウアバムルンジット


上映会情報
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月刊ヤマガタ12月号
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〜 多文化社会を生きる私たちの家族&恋愛 〜
『夢の中で』『愛についての実話』
上映 & ゲストトーク(山之内悦子さん)

□ 12月22日(月) □ Open 19:00 / Start 19:30
□ 入場料 1500円(1ドリンクつき)
□ UPLINK FACTORY

(渋谷区宇田川町37-18トツネビル1F 渋谷東急本店右側200m右手)
TEL 03-6825-5502 www.uplink.co.jp
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【トークゲスト】
山形映画祭に第一回目(1989年)から舞台通訳として活躍してい
ただいている山之内悦子さん。山之内さんは人種の坩堝カナダに
20年以上在住し、肌の色や文化宗教の異なる友人たちと生活をし
てきました。昨年から日本に帰国し、急速に国際化(?)する東
京で暮らすにあたって思うところなど、「多文化社会の家族と恋
愛」について一緒におしゃべりをします。聞き手は山形国際ドキ
ュメンタリー映画祭東京事務局の藤岡朝子。どうぞご参加ください。

【上映作品紹介】
『夢の中で』
(オーストラリア/1999/韓国語、英語/カラー/ビデオ/26分/監督:メリッサ・リー)
朝鮮戦争後、祖国をあとにオーストラリアに新天地を求めた両親。
学業としつけに厳しいその教育方針に反発し家出した娘が、7年間の
絶縁を経て、映画づくりの中で、知らなかった両親を再発見した。
実は歌手になりたかった父、映画づくりの現場で大活躍する母...。
この作品は娘からの「優等生的」和解のラブレターなのだが、『愛
についての実話』との2本1組でようやく、「コリアン」であり「オ
ーストラリアン」でもある作者の素顔が見えてくる。

『愛についての実話』
(オーストラリア/2001/英語/カラー/ビデオ/27分/監督:メリッサ・リー)
サンフランシスコの映画祭に招かれ、韓国系アメリカ人監督について
の映画を企画した。ところが、行ってみたらいきなり恋に落ちてしま
った。しかも2 人同時に。アジア系男性のコンプレックス、韓国系の
男たちに対する自分の偏見、ベッドにまでカメラを持ちこむことの倫
理など、きわどい問題にさりげなく触れながらユーモラスに個人映像
世界を展開させる。

★作品情報はこちらからも
YIDFF2001カタログ

【メリッサ・リー監督の言葉】
私は特にマイノリティーの観点から、真実と表現の概念を探
っていきたかった。西側のメディアによる韓国人やアジア人
の表現のされ方に満足したことがなかったからです。どのよ
うにアイデンティティ、キャラクター、関係を作り上げるか
という概念すべてが、私にとってとても興味深いことなのです。
(出典:「YIDFF2001記録集」 デイリニュース班インタビューより)

【「月刊ヤマガタ」のコンセプト】
山形国際ドキュメンタリー映画祭で上映された後、あまり上映の機会がな
いまま忘れられた傑作・名作・珍作。白銀世界も間近な山形のドキュメンタ
リーフィルムライブラリーから直送、収蔵作品の再発掘上映が定期的にス
タートしました。

山形映画祭で中国ドキュメンタリーに魅せられてしまったふたりによる連載が連載がJANJAN映画の森で開始しました。
現在とどまることをしらない活況を呈する中国のドキュメンタリストのキーパーソンをピックアップして、インタビューを決行。必見です!
第1回 王兵(ワン・ビン)監督 『鳳鳴─中国の記憶』『鉄西区』
第2回  胡新宇(フー・シンユィ)監督 『姉貴』

9月から休みを挟んで行われた「ドキュメンタリー・ドリーム・ショー─山形in東京2008」も11月14日で終了しました! 会場に足を運んでくださったみなさま、ゲストの方々、大変ありがとうございます! 多くの方に参加いただきまして、大変感謝しております。
先週15日よりは「ドキュメンタリー・ドリーム・ショー山形 in 川崎2008」川崎市アートセンターアルテリオ映像館でスタートしました。
こちらもお見逃しなく!

「ドキュメンタリー・ドリーム・ショー山形 in 川崎2008」
上映作品
『鳳鳴─中国の記憶』
『アレンテージョ、めぐりあい』
『旅─ポトシへ』
『バックドロップ・クルディスタン』
※『長江にいきる 秉愛の物語』は15日の上映で終了してしまいました。来春のユーロスペースの上映をお待ちください。

11月8日(土)  シンポジウム「目撃!分析!中国ドキュメンタリー!」@ZAIM
の第二部ディスカッションに参加する日本の作家達をご紹介します!

■小谷忠典(「LINE」監督)
DDS2008上映 

■野本大(「バックドロップクルディスタン」監督)
■大澤一生(「バックドロップクルディスタン」プロデューサー)
現在アップリンクにて上映中


■岩淵弘樹(「遭難フリーター」監督)
「遭難フリーター」来年劇場公開

■藁科直靖(「新しい生活、弟を想う」監督)
公式HP 


■池田将(「亀」監督)
「亀」12月6日から下北沢トリウッドにて公開


■川部良太(「どこかの誰か」監督)
「どこかの誰か」はイメージフォーラム・フェスティバル2004入選
イメージフォーラムシネマテーク「アパートメント・コンプレックス」
 


*シンポジウム「目撃!分析!中国ドキュメンタリー!」概要はこちら

11月4日より始まります「中国★記録映画の20年」プログラム内の
黄牛田作品にご来場いただきました方に、各回先着10名様に
黄牛田プログラム オリジナル・ポスターをプレゼントいたします!
どうぞふるってご来場ください。

11月1日(土)23:00から予定されておりました「オキナワン ドリーム ナイト」ですが、高嶺剛監督が東京に来られない事情が生じましたため、一部内容を変更して開催いたします。

『オキナワン ドリーム ショー』の8ミリフィルムでのライブ演奏付き上映は、
高嶺監督立ち会いのもとに成立する構成となっておりましたので、
金城実さんご出演によるライブ音付け上映は中止し、
サウンド付きのデジタル上映に変更させていただきます。
ライブ音付け上映を楽しみにされていた方々、本当に申し訳ありません。
サウンド付きデジタルでの上映も、劇場初公開となりますので
『オキナワン ドリーム ショー』のデジタル版もお楽しみ頂ければ幸いです。

また、予定しておりました高嶺監督と仲里効さんのトークショーの代わりに
劇場未公開の高嶺剛監督新作中編(タイトルは当日発表させていただきます)を
特別上映いたします。
その後、予定通り『リトアニアへの旅の追憶』『オキナワン チルダイ』を
上映いたします。

前売り券をご購入されている方で、払い戻しをご希望される方は
ポレポレ東中野にて本日10月28日(火)〜11月8日(金)まで
払い戻しを実施いたしますので、大変お手数ですが、
ポレポレ東中野劇場窓口まで前売り券をお持ちください。

大変ご迷惑をおかけいたしますが
何卒ご理解頂けますようお願い申し上げます。

11月1日(土)より始まる「オキナワ、イメージの縁(エッジ)映画篇」と「中国★紀録電影(ドキュメンタリー)の20年」のクロス上映特別チラシのダウンロードはこちらからです。
PDFのダウンロードはこちらから

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成蹊大学アジア太平洋研究センターと共同企画を行います。
呉文光さん、仲里効さんの話をじっくり聞けるまたとないチャンスです。
ぜひお越し下さい!!!
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»チラシPDFをダウンロード

現在世界中から注目を集める中国のインディペンデント・ドキュメンタリー映画を初期より牽引してきたドキュメンタリー作家・呉文光(ウー・ウェンガン)さん、沖縄からアートをめぐり多彩な活動をされている仲里効さんをお迎えし、いまの世界における表現の現場、源泉についてお話をうかがい、参加者のみなさんと声を届け合う対話の場を持てたらと思います。

10月31日(金)
場所:成蹊大学 8号館 602号室
開場:13:00
開始:13:30 (17:30頃終了予定)

第1部
呉文光(ウー・ウェンガン) 講演
第2部
仲里効 講演 ※参考上映あり
第3部
参加者との対話
司会:池上善彦(『現代思想』編集長)
終了後懇親会あります

呉文光(ウー・ウェンガン)さんがテレビ局の仕事をしながらも、個人でドキュメンタリー映画『流浪北京─最後の夢想家たち』(1990)を誕生させたのは17年前。当時中国で国家が統制するメディアとは異なる独立ドキュメンタリー映画を志し始めていたのはごく少数でした。以降、呉さんは独立記録(インディペンデント・ドキュメンタリー)映画を一貫して追求し続け、国内外のネットワークを作りながら、映像のみならず、雑誌やギャラリーの立ち上げ、舞台制作、映像ワークショップなど幅広く活躍されています。
<記録すること=現実に立ち向かうこと>という衝動からカメラを持ち、自由を模索したドキュメンタリストとして、激動のこの20年の経験と活動や、中国で活躍する映画作家として標榜する<独立>とは、また個人の記憶をどのように記録するのか、などを第1部で
呉文光さんにお話ししていただきます。

第2部は編集、執筆、写真、映画や舞台の脚本、写真展や映画祭、シンポジウムの企画など横断的な活動を行う仲里効さんのお話をうかがいます。コーディネーターを務めた山形国際ドキュメンタリー映画祭2003の特集上映「琉球電影列伝/境界のワンダーランド」では、ドキュメンタリー、劇映画、広報映像、TV番組など76本もの沖縄を巡る映像を一挙上映。「映画は沖縄をどのように表象したのか?」を検証し、映画話法やイメージの力の深淵まで迫るプログラムとなりました。2007年に刊行された著書『オキナワ、イメージの縁(エッジ)』(未來社)では沖縄の「日本復帰」を<再考><審問>する場を立ち上げ、この本から触発された様々な企画、論考が生み出され続けています。仲里さんからはイメージの現在、イメージの現場について上映を交えてお話をうかがいたいと思います。

第3部では日本の社会状況・思想状況に鋭く切り込む企画を送り続ける『現代思想』編集長の池上善彦さんを司会に迎え、意見交換と対話をもちたいと思います。
豊かな交流の場がひらけますよう、多くの方のご参加をお待ちしております。


主催:成蹊大学アジア太平洋研究センター(CAPS)
Center for Asian and Pacific Studies, Seikei University
〒180-8633東京都武蔵野市吉祥寺北町3−3−1
Tel: 0422-37-3549Fax: 0422-37-3866

【ゲスト・プロフィール】
■呉文光(ウー・ウェンガン)
1956年、中国雲南省生まれ。中国インディペンデント・ドキュメンタリーのパイオニア。高校卒業後、新彊ウイグル地区で3年間小学校教師となり、雲南の大学卒業後、昆明、北京でテレビの仕事に携わる。初監督作品『流浪北京:最後の夢想家たち』(1990)、続編の『四海我家』(1995)、『私の紅衛兵時代』(1993)を発表、山形国際ドキュメンタリー映画祭でも上映され、『私の紅衛兵時代』は新進気鋭の作家を発掘支援する「アジア千波万波」部門で小川紳介賞を受賞。その他の作品歴に、流れ者の歌舞団を描いた『江湖』(1999)、パフォーマンス・アートを記録した『出稼ぎ労働者と踊る』(2001)、『Your Name is Outlander』(2003)など。映像製作のみならず、海外の映画祭などで得た知識や情報を出版物より発信、ワークショップや上映会の組織も行っている。ダンサー・振付家の文慧氏との共同企画で1994年より舞台の制作や演技にも関わり、海外公演も多い。近年は国連プロジェクト「村民自治ビデオワークショップ」のプロデュースなど、2005年にオープンした草場地ワークステーションを拠点に、若者や
農民らのビデオ制作を支援する活動に専念している。

■仲里効(なかざと・いさお)
1947年、沖縄南大東島生まれ。雑誌『EDGE』編集長。活字と映像(写真、映画)から沖縄の境界性、エッジとしての沖縄を試みる。著書に『オキナワン・ビート』(ボーダーインク社)、『ラウンド・ボーダー』(APO)、『沖縄の記憶/日本の歴史』(共著、未來社)など。映像関係では、『嘉手苅林昌 唄と語り』(共同企画、高嶺剛監督)、『夢幻琉球・つるヘンリー』(共同脚本、高嶺剛監督)、映像展「丘の上のイエスタデイズ」等。2006年に『コンディションデルタ』を製作、パリでの「こんにちはパレスチナ」月間オープニングとして上映。2003年山形国際ドキュメンタリー映画祭にて「沖縄特集 琉球電影列伝/境界のワンダーランド」のコーディネーターを務める。直後に行われた沖縄版山形映画祭『琉球電影烈伝』も企画運営。2007年には『オキナワ、イメージの縁(エッジ)』(未來社)、『「沖縄問題」とは何か─対論』(共著、弦書房)、2008年に『沖縄/暴力論』(共著、未來社)を出版。2007年の山形映画祭アジア千波万波で審査員を務める。2008年に脚本を執筆した島民劇「大東アンマク」が上演された。

【司会】
池上善彦(いけがみ・よしひこ)
『現代思想』編集長。1991年より『現代思想』編集部勤務、現在に至る。
2007年に中国雲南の映画祭に参加。東京で中国のドキュメンタリストを迎えて行っ「雲之東フォーラム」、北京で行った「知識としてのアジアと現実としてのアジア 沖縄会議」の企画メンバー。

山形国際ドキュメンタリー映画祭2007で行われたトークイベント「中国ドキュメンタリーを話そう!」では、監督、プロデューサー、評論家、映画祭企画者など来日した中国のドキュメンタリスト総勢9名が所狭し、時間短しと、中国のインディペンデント・ドキュメンタリーをめぐる状況を様々な文脈、層、距離から語り繋いだ貴重な機会となりました。

なぜ、中国インディペンデント・ドキュメンタリーが熱いのか?
DDS2008の「中国★紀録電影の20年」のイントロダクションとしてでも、ぜひ!

【目次】
1)新しい中国のドキュメンタリーとその広がり
2)映画を見よう、作ろう、集まろう
新しいドキュメンタリーを発見する雲之南紀録影像展(YUNFEST)の実践

3)インディペンデント映画を取り囲む中国の背景、そしていま
4)創作の現場 監督たちの声
5)文化の崩壊? 分化? 
ドキュメンタリーを巡る中国文化論議

6)会場からのQ&A
「中国におけるインディペンデント映画とは?」

出席者:
張亜璇(チャン・ヤーシェン)映画評論家
郭浄(グオ・ジン)、楊昆(ヤン・クン)、易思成(イー・スチャン)YUNFESTスタッフ
朱日坤(ジュウ・リークン)映画評論家、独立映画プロデューサー、映画館支配人
馮艶(フォン・イェン)『秉愛』監督
黄文海(ファン・ウェンハイ)『夢遊』監督
王兵(ワン・ビン)『鉄西区』『鳳鳴』監督
胡新宇(フー・シンユイ)『姉貴』監督

司会:濱治佳
通訳者:秋山珠子、胡冬竹、樋口裕子
文字起こし:西岡弘子


こちらも参考にどうぞ(「Documentary Box」より)
■林旭東(リン・シュイトン)著
「映画のドキュメンタリー性の変遷第2弾
『中国大陸におけるドキュメンタリー』」

■藤岡朝子著
雲の南のドキュメンタリー事情

【書評】
●評者:馮艶(フォン・イェン)
『記録中国:当代中国の新記録運動』

●評者:単万里(シャン・ワンリ)
『中国記録映画発展史』

●評者:黄愛玲(ウォン・アインリン)
『ドキュメント----現場』

オキナワ、イメージの縁(エッジ)映画篇
ゲスト&トークをお知らせいたします!

仲里効(なかざと・いさお)
1947年、沖縄南大東村生まれ。1995年に雑誌『EDGE』創刊に加わり、編集長。活字と映像(写真、映画)から沖縄の境界性、エッジとしての沖縄を試みる。著書に『オキナワン・ビート』『ラウンド・ボーダー』『沖縄の記憶/日本の記憶』(共著)など。映像関係では『嘉手苅林昌 唄と語り』(高嶺剛監督、共同企画)、『夢幻琉球・つるヘンリー』(高嶺剛監督、共同脚本)、YIDFF2003の「琉球電影列伝/境界のワンダーランド」共同コーディネーターなど。2007年に今回の企画のベースとなった『オキナワ、イメージの縁(エッジ)』を執筆、話題となる。その他の近著に『「沖縄問題」とはなにか─対論』(共著)、『沖縄/暴力論』(共編)など。

森口豁(もりぐち・かつ)
1937年、東京生まれ。ジャーナリスト。沖縄を語る一人の会主宰。1959〜74年、琉球新報社会部記者や日本テレビ沖縄特派員として米軍統治下の沖縄で暮らす。テレビドキュメンタリー『ひめゆり戦史・いま問う国家と教育』、『島分け・沖縄鳩間島哀史』などの制作でテレビ大賞優秀個人賞などを受賞。ほか著作に『だれも沖縄を知らない』など多数。
◎トーク 11.1(土)19:10『激突死』『それぞれの15年』

高嶺剛(たかみね・ごう)
1948年、沖縄石垣島川平生まれ。高校卒業まで那覇で過ごしたあと、国費留学生として京都教育大学特修美術科に入学。その頃から8mm映画を撮り始める。1974年『オキナワン ドリーム ショー』でデビュー。その後も一貫して沖縄を撮り続ける。『パラダイスビュー』(1985)は初の劇映画。1989年『ウンタマギルー』でベルリン国際映画祭カリガリ賞など内外で多数受賞。その他、『夢幻琉球・つるヘンリー』(1998)、1996年のジョナス・メカス来沖がきっかけとなり生まれた『私的撮夢幻琉球 J・M』(1996〜)など。沖縄の芸人を追い続けて『嘉手苅林昌 唄と語り』(1994)、『大城美佐子 唄語れぇ』(2007)も発表。
◎トーク
11.1(土)オールナイト上映
23:00『オキナワン ドリーム ショー』

※高嶺剛監督の来場は、残念ながら中止となりました。
楽しみにしていたみなさま、大変申し訳ありません。

オールナイト上映のプログラムは若干変更になります。詳しくはこちらから

間宮則夫(まみや・のりお)
1929年、東京生まれ。1951年日本映画社新人会に入社。その後、東京シネマ、日経映画社を経てフリー。PR映画を撮る一方で「記録映画製作協議会」、「映像芸術の会」、「杉並シネクラブ」、「日本映像民俗学の会」など新しい映画運動に参加。主な作品に『沖縄』(1959)、『長さのスタンダード』(1962、教育映画祭最高賞)、『それは島』(1971)など。
◎トーク 11.2(日)18:10『それは島』

諏訪敦彦(すわ・のぶひろ)
1960年広島生まれ。映画監督。2008年より東京造形大学学長。助監督やテレビドキュメンタリーの演出を経て、1996年に長編劇映画『2/デュオ』を監督。『M/OTHER』(1999、カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞受賞)、『H/Story』(2001、カンヌ国際映画祭正式招待)、『不完全なふたり』(2005)を発表。その他、韓国全州映画祭のオムニバス作品『After War』(2002、ロカルノ映画祭ビデオグランプリ受賞)、パリを舞台にしたオムニバス映画『パリ・ジュテーム』(2006)に参加。
◎トーク 11月3日(祝・月)17:20『沖縄エロス外伝・モトシンカカランヌー』


【「オキナワ、イメージの縁(エッジ) 映画篇」スペシャル・イベント】
オールナイト・イベント「オキナワン ドリーム ナイト」
11月1日(土)23:00〜 
劇場初公開のサウンド付きデジタル版『オキナワン ドリーム ショー』、高嶺監督も多大な影響を受けた『リトアニアへの旅の追憶』、そして『オキナワン チルダイ<特別編>』を上映。まさに現実と夢を行交うドリームナイトをとくとご体験あれ!仲里効さんによるトークも予定。

※生音を付けてのライブ上映予定だった『オキナワン ドリーム ショー』は高嶺監督が来場できないため、サウンド付きデジタルでの上映になります。金城満さんのライブつき上映を楽しみにしていたみなさま、大変申し訳ありません。
オールナイト上映のプログラムは若干変更になります。詳しくはこちらから

DDS2008スペシャル企画「中国★記録電影(ドキュメンタリー)の20年」の映画をご
覧になって、中国のドキュメンタリー映画に興味をもたれた方は、ポレポレ東中野で
の上映最終日翌日、11月8日(土)に是非横浜ZAIMへお越しください!

90年以降、中国では大きなメディアと異なる個人の眼差しから人々の生を記録しよう
とする独立(インディペンデント)ドキュメンタリーが生まれ、その流れはビデオカ
メラの普及後、さらに大きく膨らみながら現在へ至ります。その映画群から感じるの
は、「今・ここ」への切実な思いと、ドキュメンタリーという映像表現の可能性です。

中国の独立作家達とその作品のバックグラウンドには何があるのだろう?シンポジウ
ムの第1部のレクチャーでは、中国における映像制作とその社会背景とともに、ビデ
オカメラという表現ツール、現代アートとの関係など多方面からそのバックグラウン
ドを探っていきます。第2部のディスカッション&質疑応答では「中国★記録電影
(ドキュメンタリー)の20年」での上映に合わせて来日される中国の映画集団、黄牛
田(ホアンニュウティエン)電影のメンバー6名をゲストに、カメラを持って"今・
この場所"と対峙する時に直面する際の共通の課題やテーマについて、会場にいる日
中の参加者と共に考察したいと考えています。
多くの方のご参加をお待ちしております。


☆【参加ゲスト/黄牛田(ホアンニュウティエン)電影】
・朱日坤(ジュウ・リークン)インディペンデント映画プロデューサー
・王我(ワン・ウォ)『NOISE』(2007)監督
・趙大勇(ジャオ・ダーヨン)『南京路』(2007)監督
・徐辛(シュウ・シン)『火把(たいまつ)劇団』(2006)監督
・劉高明(リュウ・ガオミン)『排骨』(2006)監督
・前田佳孝 黄牛田電影プログラム・コーディネーター

※『』は「中国★記録電影(ドキュメンタリー)の20年」での上映作品
(11月4日〜7日:ポレポレ東中野)

中国★紀録電影(ドキュメンタリー)の20年
中国よりぞくぞくゲストが来日!
ゲスト&イベントをご紹介いたします。

呉文光(ウー・ウェンガン)
1956年雲南省生まれ。中国インディペンデント・ドキュメンタリーの先駆者。ドキュメンタリーを作り発表するだけでなく、海外で得た知識や情報を国内に広める出版物、ワークショップや上映活動を通し、15年来ドキュメンタリー運動を牽引。舞台芸術にも深く関わり海外公演も多い。近年は北京の仕事場「草場地ワークステーション」を拠点に、若者や農民ら"素人"による映像記録活動の支援に専念している。代表作に『流浪北京:最後の夢想家たち』(1990)、『私の紅衛兵時代』(1993)、『四海我家』(1995)、『江湖』(1999)、パフォーマンス・アートを記録した『出稼ぎ労働者と踊る』(2001)。

◎レクチャー「中国ドキュメンタリーの20年」
11.1(土)14:00〜
映像を交えながら、呉文光監督がこの20年の中国ドキュメンタリー映画シーンを語ります。(1回分のチケットが必要です)

◎ 上映とトーク
11.1(土)11:00『四海我家』
11.1(土)16:00『私の紅衛兵時代』


新進気鋭! 黄牛田(ホァンニュウティエン)電影の面々

◎トーク「はじめまして、黄牛田です」
11月4日(火) 20:55〜『夢遊』上映終了後
謎の映像集団・黄牛田電影の自己紹介です。総勢7名が来日します。
◎トーク「黄牛田 大トーク」
11月7日(金) 21:00〜『NOISE』上映終了後
中国社会に対する異議申し立て? 連帯と自由のドキュメンタリー制作について来日ゲストによる徹底討論。

朱日坤(ジュウ・リークン)
インディペンデント映画の製作と上映や流通などを幅広く手がけるプロデューサー・映画評論家。今年、北京郊外のアーティスト村・宋庄で自主運営の映画館をオープン。故郷の村名をグループ名にとった、黄牛田電影の代表。

王我(ワン・ウォ)
1967 年河北省生まれ。幼年時代を電力発電所で過ごす。ほどなく町に移り住み美術の勉強をするようになる。1984年から1991年は発電所で働き、1991年から1995年は中央工芸美術院で学ぶ。卒業後、グラフィック・デザイナーとして広告業界の仕事をし、1998年より再び大学に戻り修士号を取得。その後デザイン会社に務めながら劇映画『Matou Street』を制作し、韓国の映画祭に招待される。ドキュメンタリー『外面』(2005)、『NOISE』で自己表現の新たな方法を発見する。
◎上映とトーク 11.7(金)21:00『NOISE』

徐辛(シュウ・シン)
1966年江蘇省生まれ、現在南京在住。1991年に江蘇教育学院美術学部卒業。油絵や写真等の美術分野で国内外の美術展に招かれる。2000年にドキュメンタリー制作を始める。作品は『Ma Pi』(2002)、『Carriage』(2004)、『Fangshan Church』(2005)、『火把(たいまつ)劇団』。中国社会の周縁や底辺に位置する人々を主題とする。ドキュメンタリーを作ることは歴史の創造に関わること、と考える。
◎ 上映とトーク 11.5(水)20:00『火把劇団』

劉高明(リュウ・ガオミン)
1972年江西省生まれ。1992年より大学で油絵や写真を勉強する。1997年、グラフィック・デザイナーとして仕事を開始し、2001年には自分の会社を興す。2005年に初めてのドキュメンタリー作品『排骨』が完成。中国広州のGZDOCやカナダ・ホットドックス映画祭で上映される。現在深圳に生活のベースを置く。
◎ 上映とトーク 11.7(金)18:40『排骨』

前田佳孝(プログラム・コーディネート協力)
1984年生まれ。高校卒業後、映画美学校に入学。王兵の『鉄西区』に影響され中国へ留学。2年間の語学勉強の後、北京電影学院に入学、監督科に在学中。中国のドキュメンタリー作家を追ったドキュメンタリーを制作している。

趙大勇(ジャオ・ダーヨン)
1970年遼寧省生まれ、現在広州在住。1992年魯迅美術学院油絵科卒。1992〜1995年北京でアーティストとして暮らした後、1995〜1999年は広州で広告の仕事をする。1997年より美術雑誌など様々な活動をする。2002年より雲南省でドキュメンタリーを制作し、2007年に『南京路』を発表。最新作は『廃城』(2008/180分)で、第五回中国ドキュメンタリー映画祭でグランプリを受賞した。
◎ 上映とトーク 11.6(木)20:30『南京路』

今週末より上映がアテネ・フランセ文化センターに上映が移ります。
アテネでの初日を記念ということで、山形映画祭のおなじみ、
夜の交流の場「香味庵」が東京にも限定出現!
以下の日程で行います! 
香味庵だけ参加もOK。おいしい料理と語らいを楽しみましょう。

【日時】
10月4日(土)  『秉愛』ナイト with 中国料理
(※DDSでは『秉愛』は劇場公開に向けた1回限りの特別限定上映になります!)

10月13日(月・祝) 科学映画ナイト with 菌類料理
(※15:00と17:00の上映前に映画研究者・岡田秀則さんによるミニトークあり!)

10月17日(金)  前期打ち上げナイト with 山形料理

上記の3日の日程で、各日の最終上映回終了後よりだんだんとスタート。
(10月4日は20:30頃スタート、他2日は21:30頃スタート)

【入場料】
おひとり様:1ドリンク+各日趣向料理プレート¥1000
追加1ドリンク各¥300

【会場】
Space NEO
(都営新宿線「小川町駅」・千代田線「新御茶ノ水駅」 ・
丸ノ内線「淡路町駅」、B5出口より徒歩1分/JR「御茶ノ水」駅・
聖橋口より徒歩5分)

ついに、ドキュメンタリー・ドリーム・ショー、
明日、ポレポレ東中野より開幕です!

栄えある第1回目の上映は世界最大級のドキュメンタリー映画祭、
アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭のグランプリにあたる
ヨリス・イヴェンス賞を2006年に受賞した経歴もある『僧院物語』
よりスタート!(午前11:00より上映開始)
『僧院物語』配給会社公式HP

夜にはオープニング・イベントとして『革命の歌』上映と、その後に
山形映画祭2007で大好評だったカラオケ企画「映画に唄えば♪」
が再来! カタカナ表記されたテロップと共に、各国の歌を声をあわせて
歌いましょう!(21:10より上映開始)
司会者には引き続き、梁英姫さん(『Dear Pyongyang ディア・ピョン
ヤン』
監督)が駆けつけてくれます! 梁英姫さんありがとうございます!


これから2週間ポレポレ東中野、2週間アテネ・フランセ文化センターの上映で
いったんお休みしてから11月に第2部となります。
まずは4週間、ドキュメンタリーの旅をお楽しみください。
劇場でお待ちしております。

9月20日(土)
オープニング・イベント『革命の歌』を唄おう♪
(ドリンク付き)
於:ポレポレ東中野

ゲスト&トークイベントVOL1

ゲスト&トークイベント VOL. 1
(9月20日〜10月17日)

上映だけじゃない!
作り手、関係者の方の生の声を聞き、対話し、
映画をさらに楽しむゲストトーク&イベント情報!
さまざまな出会いの場が開かれますように!


於:ポレポレ東中野


9月20日(土)
★オープニング・イベント『革命の歌』を唄おう♪
(ドリンク付き)

YIDFF2007で大好評だったカラオケ企画「映画に唄えば♪」をDDS
2008のオープニングで再び!
革命の歌』本編上映後,
オープニングタイトルに流れる「あなた立つのはどちら側?(Kenen joukoissa seisot)」のカラオケ映像と共に力強く合唱しましょう! 来場者にはフィンランドのビールか水をプレゼント!(数限り有り)
フィンランドを目と耳とノドで楽しみましょう!
21:10の回『革命の歌』上映終了後
協力:フィンランドセンター

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9月23日(火・祝)
★『関西公園〜Public Blue』トーク
17:10の回 上映終了後
関西公園〜Public Blue』の共作者のひとり関西在住のHexさんをお迎えしてトーク。

★「さまよえる若者たち」プログラム スタート!
 『遭難フリーター』トーク
19:40の回 上映終了後
DDSオリジナル企画の「さまよえる若者たち」プログラムの初日、
岩淵弘樹監督登場!
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9月24日(水)
★「さまよえる若者たち」2日目
 『新しい生活 弟を想う』トーク
21:10の回 上映終了後
藁科直靖監督来館!

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9月25日(木)
★「さまよえる若者たち」3日目
 『バックドロップ・クルディスタン』トーク
20:20の回 上映終了後
野本大監督来館!

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9月26日(金)
★「さまよえる若者たち」4日目
 『LINE』大トーク
20:40の回 上映終了後
小谷忠典監督をはじめ、これまで上映した3作、岩淵監督、
藁科監督、野本監督も呼んで、大トークを予定!

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9月28日(日)
★【シュプリオ・シェーン監督来日】
 『戦争でも希望は死なない』トーク
13:50の回 上映終了後
インドより監督来日を記念してトーク決定!

シュプリオ・シェーン監督
ジャーナリスト出身のインディペンデント映画作家。
数々のドキュメンタリーを製作し、イギリス・コモンウェルス
映画祭のBBC賞、ムンバイ国際映画祭のゴールデン・コンチ賞
などを受賞、またサンダンス・インスティテュートやプサン映
画祭アジア・ネットワーク・オブ・ドキュメンタリーなどから
の製作助成を受ける。国際映画祭での上映は100回を超える、
現在注目のドキュメンタリー作家。


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9月29日(月)
★『過疎の断片たち』トーク
18:40の回 上映終了後
木村拓朗監督、三好宏明監督来館!

★『山谷(やま)─やられたらやりかえせ』トーク
21:00の回 上映終了後
池内文平さん(山谷制作上映委員会) 来館!

↑こちらはチラシにも出ていない情報です!
急遽決定いたしました。


於:アテネ・フランセ文化センター


ドラマティック・サイエンス!
【特別ミニトーク・コーナー開設】
(5分前後を予定しております。)

10月13日(月・祝)
15:00の回 「科学という芸術:ジャン・パンルヴェの愉快な世界」上映前
岡田秀則さん(映画研究者)によるトーク

17:00の回 「サイエンスの胎動:ドイツ・ウーファ(UFA)社文化映画選」
岡田秀則さんによるトーク

10月14日(火)
14:50の回 「下村兼史、鳥を撮りつづけた男」
矢島仁さん(東京工芸大学映像学科准教授)によるトーク

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PLATFORM横浜セミナー AFTER HOURS」で来日するアートディレクター・評論家の欧寧(オウ・ニン)氏を迎えてドキュメンタリー・ドリーム・ショーの前夜祭を行います!

■■■ 中国アートドキュメンタリー『三元里』上映と欧寧トーク ■■■

中国現代アートとドキュメンタリーのハイブリッド映像作品『三元里』(2003ヴェネチア・ビエンナーレ出品)。『大声展』など若手アーティストの発掘で知られるアートディレクター・評論家の欧寧氏を迎え、広州(三元里)・北京・上海の消え行くスラムを記録するプロジェクトなど中国の最新情報を聞くというまたとのない機会です。みなさまのご来場をお待ちしております。

上映作品『三元里』 (中国/2003/モノクロ/44分)
監督: San Yuan Li
製作:欧寧、曹斐、縁影会 (U-theque)

日時: 9/15(月・祝) 18:30 OPEN/19:00 START
料金:¥2,000(1ドリンク付)
会場:UPLINK FACTORY
http://www.uplink.co.jp/factory/log/002728.php

PLATFORM横浜セミナー AFTER HOURS

YIDFF2007で大好評だったカラオケ企画「映画に唄えば♪」をDDS2008のープニングで再び! 『革命の歌』本編上映後、オープニングタイトルに流れる「あなたが立つのはどちら側?(Kenen joukoissa seisot)」のカラオケ映像と共に力強く合唱しましょう! 来場者にはフィンランドのビールか水をプレゼント!(数限り有り)フィンランドを目と耳とノドで楽しみましょう!

日時:9月20日(土) 21:10の回上映終了後
協力:フィンランドセンター

中国インディーズのパイオニア、 呉文光(ウー・ウェンガン) や黄牛田電影のメンバーなどが多数来日します。
10月31日(金)に、呉文光監督と仲里効氏を迎えて講演とラウンドテーブルの「中国、沖縄 ドキュメンタリー/アートの可能性(仮題)」を成蹊大学で行います。
また、11月8日(土)には「目撃! 分析! 中国ドキュメンタリー(仮題)」と題しての日中の作り手とのクロストークを開催予定です。(詳細は後日掲載)

山形国際ドキュメンタリー映画祭のない年に開催されるドキュメンタリー・ドリーム・ショー。今回も上映総数129本という、過去に類を見ない規模で開催されます。

また今回だけのオリジナル企画として、3つの特集枠を設けました。
1つ目は「さまよえる若者たち ナウ&クラシックス」。現代日本を生きる若者たちを描いた最新作と、かつての青年を映し出す "クラシックス" のコントラストをお楽しみ下さい。2つ目は、仲里効の著作「オキナワ、イメージの縁(エッジ)」(未來社/2007)で挙げられた作品を一挙上映する特別企画「オキナワ、イメージの縁(エッジ)映画篇」。そして今が旬!の中国ドキュメンタリーの重要作を一気に紹介する「中国★紀録映画の20年」。

さあ、ドキュメンタリー映画のめくるめく世界へ、ようこそ!