11. 1(土)

芸術家を夢見て北京に上京した友人らが、90年代に中国を離れて世界へ散っていく。前作『流浪北京』のダイジェストと佐藤真監督との貴重な対談模様を収録したNHK番組「アジア発ドキュメンタリー第1回中国」(1994年10月放送)と『四海我家』を上映。

文化大革命に青春時代を送り、今は学者や映画監督(『青い凧』の田壮壮)になっている元紅衛兵たちが、詳細に20数年前のその経験を語る。インディペンデント映画ならではの淡々とした本音。日本語字幕入りで本邦初上映。

復帰の翌年に、国会議事堂にオートバイで激突して死んだ上原安隆という青年の死の＜なぜ？＞に迫り、人と場所を訪ね歩く『激突死』。「復帰」を高校3年の時に迎えた当時と、その後の15年を追った『それぞれの15年』を劇場初公開。

沖縄返還に反対する沖縄青年同盟の若者たちから、大阪大正区の沖縄人部落、沖縄、八重山の台湾人移住者、やがて北海道のアイヌに至るロードムービー。上映プリントはYIDFF95上映用に監督自ら再編集した。

復帰直後の風景を凝視したロードムービー。〈通り／過ぎる〉時の風景が見せる刹那や日常にこだわりつつ、時計の時間から遠く離れて視線を解きほぐす映像鎮魂曲(レクイエム)。即興ライブによる音付けが、色あせない魅力を掻き立てる。

1949年､ナチスに追われアメリカに亡命したメカスが27年ぶりに訪れた故郷リトアニアでの母､友人たちとの再会を果たす旅を中心にした日記映画。実験映画の不朽の名作ともいわれ、多大な影響と刺激を与え続けている。

日本復帰後6年の沖縄の変貌を"時間"を手がかりに描いた。現実の時間と神話的な時間が変幻する摩訶不思議な世界が、ここにはある。「沖縄はニッポンかね？　チルダイがなくなればニッポンだ」