配給作品 distribution

高嶺剛作品

  • 変魚路

    日本/2016年/沖縄語・日本語/カラー/DCP/81分

    2016年8月あいちトリエンナーレで上映。2017年1月シアター・イメージフォーラムにて公開

    あの苛烈な「島ぷしゅー」からX年後、死に損ないの者ばかりが暮らすパタイ村。タルガニは親友のパパジョーとともに、この世に絶望した自殺願望者たちの「生き直し」事業を営みながらつつましく生きている。ある日ご禁制の媚薬を盗んだ嫌疑をかけられてしまったタルガニとパパジョー。村を脱出する羽目となった2人を追う謎の女たちや、生きているのか死んでいるのかもわからない男たち。やがて追うものと追われるものの境目は消え、時間軸は「変」になったまま、島の歴史の神話的領域にまで入り込んでいく。『夢幻琉球・つるヘンリー』以来18年ぶりの劇映画。

高嶺剛 Takamine Go

1948年沖縄の石垣島川平生まれ。高校卒業まで那覇で過ごしたあと、国費留学生として京都教育大学特修美術科に入学。その頃から8ミリ映画を撮り始める。ジョナス・メカスを私淑し、日本復帰前後の沖縄の風景を凝視した初長編監督作品『オキナワン ドリーム ショー』(1974)を制作する。1985年初の長編劇映画『パラダイスビュー』完成。ベルリン国際映画祭ヤングフォーラム部門をはじめ、10数カ国の映画祭に出品。『ウンタマギルー』(1989)でベルリン国際映画祭カリガリ賞、ナント三大陸映画祭グランプリ、ハワイ国際映画祭グランプリ、日本映画監督新人賞など国内外の映画祭で多数上映、受賞し、全編沖縄語で展開される新しい表現を生みだした作家として世界的に注目される。山形国際ドキュメンタリー映画祭2003に審査員として参加、沖縄特集でも「高嶺剛の世界」として特集される。2006年には、NYのアンソロジー・フィルム・アーカイブにて、「Dream Show: The Films of Takamine Go」レトロスペクティブが開催された。