映画「何も変えてはならない」公式サイト - introduction


自由に生きる女性の、美しき肖像

『そして僕は恋をする』(アルノー・デプレシャン)や『恋ごころ』『ランジェ公爵夫人』(ジャック・リヴェット)などに主演し、若手から巨匠まで現代フランスにおける映画作家たちのミューズとして知られるフランス人女優ジャンヌ・バリバール。歌手としても知られるバリバールの音楽活動の軌跡を、『ヴァンダの部屋』『コロッサル・ユース』で世界中の気鋭の映画作家たちやアーティストたちを刺激し続ける、今最も注目を集めるポルトガルの鬼才ペドロ・コスタが独自の視点で映画にした。

ライブリハーサルやアルバムレコーディング、ロックコンサートや歌のレッスン、曲は《ジョニー・ギター》からオッフェンバックの《ペリコール》まで、そして舞台をフランスのサンマリー・オーミーン村の屋根裏部屋から東京のカフェへと移しながら、ひとりの女優の持つ様々な表情を、ペドロ・コスタがモノクロの美しく力強い映像で見事に捉える。5年にわたり撮影され、完成した本作を見たバリバールは、「私のポートレート以上」とのコメントを寄せている。

原題の「NE CHANGE RIEN」(何も変えてはならない)は、ジャン=リュック・ゴダール『映画史』からの引用で、『何も変えてはならない』においても、サンプリングされたゴダールの声を聞く事ができる。ゴダールはこの言葉を、ロベール・ブレッソンの「シネマトグラフ覚書」から引用している。
カンヌをはじめ、マドリッド、ニューヨーク、モントリオール、トリノ、ロッテルダムなど各国映画祭で上映され、好評を博し、2010年、待望の日本公開が決定した。渋谷ユーロスペースにて7月31日の公開を皮切りに、全国順次公開予定。

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