配給作品 distribution

ロバート・クレイマー監督作品

  • アイス Ice

    アメリカ/1969年/英語/モノクロ/16mm/132分
    出演:トム・グリフィン、ポール・マクアイザック、ロバート・クレイマー

    2001年10月山形国際ドキュメンタリー映画祭ロバート・クレイマー特集にて上映。2013年8月ユーロスペースにて公開

    近未来、若き革命家たち――革命組織全国委員会のメンバーが潜伏状態から抜け出すためにゲリラ活動を開始する。その頃メキシコでは解放戦線がアメリカ政府相手に抗争を続けている。そして革命的な攻撃活動が勃発。さまざまな行動がエスカレートしていく——— 体制批判の新聞が発刊される。陸軍の大佐が暗殺される。製油所が爆破される。刑務所やラジオ・テレビの放送局が襲撃される。———警察がグループのリーダーを抹殺し、ジムという名の人物が後を継ぐ。彼は電話で同志のひとりに指令を出す。次なる決定的な闘いが始まると・・・69年のヴェトナム戦争が泥沼化する時代状況を鮮烈なフィクションとして描いた。

  • マイルストーンズ Milestones

    アメリカ/1975年/英語/カラー/16mm /206分
    出演:G・W・アボット、アンバー・アン、ローレル・バーガー、ノア・バーガー、ジョン・ダグラス、エリカ・クレイマー

    2001年10月山形国際ドキュメンタリー映画祭ロバート・クレイマー特集にて上映。2013年8月ユーロスペースにて公開

    ひとつの時代が終わり、そこに新しい誕生の可能性が示唆される、“運動”の世代の自画像。50人を超える登場人物からなる6つの物語が互いに干渉を繰り返しつつ巨大なモザイクを作り出す。アメリカの左翼ラディカルの生き残りたちの生活と生きざまが、政治的にも個人としても変化に直面した人々の社会の質感の中に入り込み、複雑にからみ合う、1970年代を代表する傑作。ロバート・クレイマー後期の代表作『ルート1/USA』は『マイルストーンズ』の続編とみなされている。

Robert Kramer ロバート・クレイマー

1936年ニューヨーク生まれ。1960年代のヴェトナム反戦と若者たちの反逆のうねりのなかで、映像による左翼前衛闘争集団“ニューズリール”の結成メンバーとなり集団制作により多数の作品を発表。その後もドキュメンタリーとフィクションの境界線上に現代社会の本質を政治的・批評的立場から見つめる作品を発表し続けた。とくにアメリカ社会に向けた鋭い眼差しには定評がある。80年代からはパリに在住し、1999年に急逝。1989年の『ルート1/USA』は、山形国際ドキュメンタリー映画祭’89で最優秀賞を受賞。山形には1997年に審査員として再来日し、没後の2001年に特集上映が行われた。